『科学捜査とエドモン・ロカール フランスのシャーロック・ホームズと呼ばれた男』
ジェラール・ショーヴィ著 寺井杏里訳 鳥影社
現在の科学捜査の礎を築いた、フランスの犯罪学者エドモン・ロカール(1877-1966)の伝記であり、同時に、科学捜査の歴史を伝える一冊。
彼の名前は科学捜査を紹介した本に必ず登場し、<ロカールの法則>または<ロカールの交換原理>はドラマやミステリで引用される。
最先端の捜査術を採り入れ、<フランスのシャーロック・ホームズ>と呼ばれた。フランスのみならず、海外からも研修生を受け入れ、スコットランド・ヤードやCIAの捜査官らを招いて講義を行った。教え子の中にはスウェーデン出身のハリー・セーデルマンがおり、作家フレデリック・ダール(サン・アントニオ)とも交流があった。推理作家ジョルジュ・シムノンもロカールの講義を聴いている。
ロカールは長らくリヨン科捜研の所長を務め、退任後もフリーランスで事件の鑑定を行った。最新の科学を使って、「ルイ17世の謎」など歴史上の事件を捜査した。
【書評】
5月20日付の北日本新聞に、作家・山之口洋さんの書評が掲載されました。
山之口洋さんといえば、以前『オルガニスト』を読んだことがあります。
なんだか嬉しい。
6月16日付の週刊読書人に、早稲田大学の橋本一径さんの書評が掲載されました。
下記の東京堂書店のTwitterで紹介された、『指紋論』の著者です。
ジェラール・ショーヴィ『科学捜査とエドモン・ロカール――フランスのシャーロック・ホームズと呼ばれた男』(寺井杏里訳、鳥影社)。橋本一径『指紋論』や渡辺公三『司法的同一性の誕生』、レジス・メサック『「探偵小説(ディテクティヴ・ノヴェル)」の考古学』の読者ならピンと来るかしら?? pic.twitter.com/pKVq9xT5Cc
— 東京堂書店@神保町 (@books_tokyodo) April 9, 2023
【追記】
「カーリル東京」で調べたところ、他県と比べると、東京都の図書館で多数(4月時点で13館)ご購入頂いている。とてもありがたいけれど、なぜ東京都だけ断トツなんだろう!?
かつてリヨン科捜研があったサン=ジャン通り35番地には、プラークが設置された
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