「オリエント急行殺人事件」Murder on the Orient Express
監督・主演:ケネス・ブラナー
出演:ジュディ・デンチ、ジョニー・デップ、ペネロペ・クルスほか
原作はアガサ・クリスティの小説。1974年にも一度、映画化されている(シドニー・ルメット監督、主演はアルバート・フィニー)。今回はケネス・ブラナーが監督兼主演。英国や日本でもドラマ化されてますね。
原作を読んだのはかなり前、1974年版の映画を見たのもかなり前なんだけど、あえて読み返したりせずに映画館へ。当然、細かい部分は忘れているんだけど、ラストだけは覚えているのだ。
結末を回避しつつ、ゆるく感想を書いてみる。
たぶん皆がツッコミ入れると思うけど、ポワロがスリム。ワタシの中では、エルキュール・ポワロといえば、ぽっちゃり体型のイメージだったので。過去にデヴィッド・スーシェ版やピーター・ユスティノフ版を見た人は驚くと思う。ポワロがアクティブで、こんなに捜査で動き回るとは!(他の作品なら、ヘイスティングスいらないかも)
それとこんなにスタイリッシュなポワロなら、女性には礼儀正しいし、女性にモテそう。なんで独身……という問いをブロックするためか、カトリーヌという女性の肖像写真を携帯している(カトリーヌって誰?)。
いくつか伏線回収できてないところが。外交官である伯爵がダンサーというのは……何のため? 原作に出てきたっけ? 見落としたかな。
ところで、ポワロの会話から、もしや「ナイル殺人事件」に続く伏線?と思っていたら、続編制作のニュースが。実現するのかなあ。
以下、俳優について。
豪華なキャスティングは、1974年版と比べてみるのも楽しいかも。ジョニー・デップの悪党役はハマっているし、ジュディ・デンチの公爵夫人は貫禄がある。デイジー・リドリーは、今度「スター・ウォーズ」を見に行く予定なので、役柄の違いを楽しめる。執事役のデレク・ジャコビは「修道士カドフェル」ですよ、モナミ!
俳優ケネス・ブラナーの演技を、久しぶりに堪能できます。最近は監督を務めることが多く、スクリーンでこんなに長く見るのは何年ぶりだろう。
物語の時代のベルギー訛を完コピして習得したと、何かで読んだ。たぶん、フランスで上映される時はほぼ仏語吹き替えになるから、ベルギーの俳優さんがアテレコしたのかな。
ウディ・アレン監督の「セレブリティ」に主演した時は、ウディ・アレンの喋り方を完コピしてて、「上手い!」と思うと同時にすごくウザかった記憶が。ウディ・アレンは「もうやめて~」状態だったらしい(笑)
フィルモグラフィーを確認すると、ケネス・ブラナーの映画って、シェイクスピア作品ばかり見てるなー。私の中では、「シェイクスピアの人」なのだ。
実は、途中まであんまり集中して見ていないのだ。映画館で、いびきがうるさい客がいてねー。途中で追い出したけど \(*`∧´)/
ああ、後でもう一回見直さないと……。
【追記】
デヴィッド・スーシェ版を鑑賞。「オリエント急行の殺人」という邦題。こちらはバーバラ・ハーシーやジェシカ・チャスティンが出ていて、これはこれでゴージャス。夜、神に祈りをささげる場面が出てきて、敬虔なキリスト教徒としてのポワロの姿が描かれる。その分、神が裁くのではなく、人が人を裁くことに対する苦悩がにじみ出て、奥行きがある。
ケネス・ブラナーは名優・名監督だけど、デヴィッド・スーシェ版と比べると映画版はどうしても軽く感じられてしまう。
1974年版は、ローレン・バコールやイングリッド・バーグマンらが出演。
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