横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

にげろ!がいこつ シャーロッコツ・ボーンズのじけんぼ

『にげろ!がいこつ シャーロッコツ・ボーンズのじけんぼ』
ジャン=リュック・フロマンタル文/ジョエル・ジョリヴェ絵/あなべまき訳
化学同人


<あらすじ>
 がいこつたちが平和に暮らすホーネランド。ある日、謎のばけものが現れて次つぎにがいこつたちの骨を盗みはじめたからさあ大変! 次におそわれるのは誰かと、国中がおびえます。そこで登場するのが、我らがシャーロッコツ・ボーンズ! はたして名探偵は、無事に事件を解決できるのでしょうか?

 

 登場人物が全員ガイコツという、フランス発のシュールな絵本。探偵役はシャーロック・ホームズならぬシャーロッコツ・ボーンズ。親友ワトソンならぬワホホンも登場する。犬も出てくるのだが、バスカヴィルならぬバスクビルという。フランス語表記するとBasquevilleかな。
 骨にまつわる事件なので、ガイコツや店の名前が骨にちなんだ名前。ダジャレ満載。

 ちなみにカバーをめくると、裏側は骨の図解になっているという仕掛け。

 

 ふと、原作のフランス語はどんな感じだろう?と検索してみた。

 原題は『Os court!』つまり「Au secours!」(オ・スクール=助けて)をもじったもの。Os court(オス・クール)だと、骨を取られて短くなった、みたいな意味かな。
 主人公の名前は「Sherlos」、ホーネランドは「Ostendre」など、os(骨)にまつわるネーミングになっている。
 アマゾンで見たら、各国語に翻訳されているらしい。他言語は分からないけど、きっとダジャレ満載。