『うちのトイプーがアイドルすぎる』
道雪葵 角川書店
漫画家の作者が仕事の合間に描いていた、愛犬(犬種はトイプードル)クーさんの漫画。本人曰く「落書きのようなもの」だが、ネット上で話題になり、ついには本になった。
クーさんのかわいらしさ、エピソードの面白さは言うまでもない。
作者が動物嫌いだったのは初めて知った。家族が飼い始めて、でもなかなか家族になつかなくて、夜中に吠えるのも止まずという毎日。そこから12年かけて、皆で愛情を注ぎ、家族の一員として接していった結果、現在のように信頼を築くことができた。
あっというまに読んでしまった。
好きなのは、お母さんが入院した時に、クーさんが一時的な不在を理解できなくて、じっと玄関で待っていたエピソードかな。私の知り合いで、半年ほど仕事で海外に行っていた人がいて、帰宅したら愛犬が「信じられない!」という目で見て、その後はずっと傍らから離れなかったという。その話を思い出した。
え、もしウチに犬がいたら?
たぶん私はパソコンの前になんか座らず、犬の散歩したり、ドッグランに連れて行ったり、おもちゃで遊んだり、そうやって一日が、一週間が過ぎてしまうと思う。
そうだなー、当面は犬は飼えないから、せめてお散歩中のよその犬に好かれるオバちゃんを目指そうかな。「あっらー、かわいいワンちゃんね~!」と声を上げて近寄っても、飼い主と犬に警戒されず、犬をモフらせてもらえる。そういうオバちゃんに私はなりたい(←ある名作のもじり)。