横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

ドリーム・ホース

「ドリーム・ホース」Dream Horse
監督:ユーロス・リン
出演:トニ・コレットダミアン・ルイス

<あらすじ>
 英・ウェールズに住む主婦ジャンは、生活のためスーパーとパブの仕事を掛け持ちしていた。子供の頃は飼い犬をドッグショーに出して入賞したり、数年前は鳩レースで優勝した経験があった。ある日、共同馬主だった経験があるハワードというパブの客の話を聞いて、競走馬のオーナーになりたいと思うようになる。そこで、地元の住民に声をかけ、一人週10ポンドという金額で資金を募った。
 やがて牝馬を買い、生まれた仔馬にドリームアライアンスという名前をつける。調教師ホッブスに見せると「見込みがある」と言われ、預けることに。やがてレースの日が迫ってきた――。

 

 実話を元にした映画。主人公ジャン夫妻は動物が大好きで、普段から家に動物がいる。馬小屋も用意するが、仔馬が大きくなると、どこかの野原?に連れて行って存分に走らせる。気持ちよさそう。
 調教師ホッブスに会いに行き、どうにか馬を見てもらうが、「スピリットがある」と言われる。型破りなジャンとドリームアライアンスに「共通点がある」とも。ガッツがあるとか根性があるとか、そんなニュアンスだろうか。
 
 つぶらな瞳の馬がかわいい。この子(お馬)以外にも、障害物競走で転倒する馬がいるのだが、どうやって撮ったのだろう。レースの場面も、後ろから追い上げるところとか、何度もカメラを回したのだろうか。

 最後に怪我からのカムバックのような形でウェルシュナショナルで優勝し、ジャンたちが地元に戻ってくると、街は大騒ぎ。スポーツのW杯で優勝したかのよう。それ以前に、街の人が馬券を買いまくり、店先のテレビには市民が集まり、パブリックビューイング状態になる。組合員だけでなく、街の住民が「うちの街から出た子」としてドリームアライアンスを応援するのだ。まるで地元出身のアイドルを推すよう。

 組合員のメンバーも個性豊か。チョコ菓子が大好きなモーリーンは、競馬場に行くたびに帽子が派手になっていく。何故か前歯の欠けたブライアンは、おめかしとして前歯を装着する。

 調教師ホッブス役の俳優(ニコラス・ファレル)、どこかで見たなーと思ったら、「名探偵ポワロ」の「青列車の秘密」に出ていた人だった。

 舞台はずっとウェールズなので、日本でいうと地方競馬か。エンディングに本人たち(ジャン夫妻、ハワード夫妻)も登場し、同じ役の俳優と並んでいて、まるでそっくりさん×4組という絵。現在、ドリームアライアンスは引退し、ジャンたちは別の共同馬主組合を立ち上げているとか。

 ドリームアライアンスは、Wikipediaに項目があった。

ja.wikipedia.org

 競走馬の映画といえば、昔「シービスケット」という映画を見たなあ。こちらも実話だ。