2月現在、東京ではフェルメール作品が2か所で見られる。もう1か所は国立新美術館で開催の「メトロポリタン美術館」展で、ハシゴしようかどうしようか迷って、とりあえず東京都美術館の方に来た。
何年か前、ドイツを訪れた時に大都市の美術館を巡り、ドレスデンの美術館も気になっていたのだが、滞在日数が足りなくて断念したのだ。
東京都美術館の方の目玉は、大規模な修復が終わったフェルメール<窓辺で手紙を読む女>。所蔵するドレスデン国立古典絵画館以外で、世界初の公開となるという。
この作品は、長らく壁が白く塗りこまれていたのだけれど、科学技術により、下にキューピッドの絵が描かれているのが発見された。画家自身がキューピッドの上から絵具を重ねて、隠したのだろうという解釈がずっと有力だった。分析したところ、ずっと後の時代の絵具であることが判明し、本来の姿に戻されたとのこと。
なぜキューピッドが塗りつぶされたのかは不明。
ともかく、キューピッドが現れたことで、絵画の中の女性が読んでいる手紙が「恋文」だろうと、絵の解釈が変わった。
フェルメール以外の作品は、フェルメールと同時代のオランダ、フランドル絵画が主だった。この辺りの絵画も結構好きなので、なかなか楽しかった。
売店には、オランダつながりでフェルメール風ミッフィーのぬいぐるみがあった。修復されたフェルメール作品にちなんだデザインのトートバッグとか、グッズ類も充実していた。