横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

仕事の依頼は、知り合いからも

 前回の記事(こちら)では、意外なところから仕事の打診が来た話を書きました。意外なところつながりで、知り合いから仕事を打診された話を書いておきます。

 フリーランスになってから、年賀状に、翻訳の仕事を始めた旨を書いておきました。近況報告と営業活動を兼ねてです。めったに依頼はないだろうけど、書いておくか、くらいの軽い気持ちで。

 


 今年、大学時代の同級生から連絡をもらいました。彼女は別の大学に入り直して勉強していたのですが、卒論冒頭に記載する要約の日英翻訳について打診がありました。先約が入っていたのと、特定の専門分野だし、さすがに論文だと独自の表現とかお約束事項があるだろうと思い、私個人は引き受けませんでしたが(いいかげんな仕事をしたくないので)、代わりに翻訳会社を紹介しておきました。

 

 その次は、昔の会社の同僚から。
 新卒で入社したのは、IT系企業でした。当時の同期はほとんど転職、退職していますが、一部のメンバーで時たま集まっているようです。私は30代の時に一回、40代に入ってから一回、同期会で皆に再会しました。その時、外資系企業に転職した元同僚と翻訳の話題になり、「何かあったらどうぞ」と名刺を渡しておきました。

 

 数か月後、彼女から連絡がありました。社内資料の翻訳についての問い合わせです。私一人では対応できないボリュームだったので、知り合いの翻訳者数人にも聞いてみました。

 結論からいうと、仕事の受注にはつながりませんでした。でも、元同僚が私に連絡をくれたのはとても嬉しかったです。また、知り合いの翻訳者たちは、これまた別の会社(翻訳会社)で働いていた時代の元同僚です。久しぶりに連絡をとって近況を聞けて、懐かしかったです。

 

 翻訳会社時代の元同僚(そして今は同業者)からは、仕事を回してもらったこともあります。まあこれは上記のケースの逆パターンで、翻訳プロジェクトの人数が足りないので、私の方が声をかけてもらった形です。

 元同僚も、フリーランスになって最初のお正月、年賀状に翻訳の仕事を始めた旨を書いておいて、そこからこの翻訳プロジェクトの受注につながったそうです。

 

 翻訳者に限りませんが、フリーランスとして仕事を始めたら、「知り合いに知らせる」というのは、意外に有効です。