横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

不合格だけど仕事の打診が

 以前の記事(こちら)の中で、トライアルに合格しても仕事が来ないことがあるよという話をしました。んで最近、その反対のケースを体験しました。つまり、トライアルに不合格だったけど、仕事の打診が来たというケースです。

 

 不合格なのに、仕事の打診が来るの???

 


 確か、その翻訳会社からは合否の通知がなかなか来なくて、2か月以上たってから聞いてみたら、「その案件はダメだったけど、またの機会に連絡するから~」なんて言われた覚えがあります。それから数か月がたち、本当に別の仕事の打診が来たという次第。

 ただし、未経験のジャンルだったので、さすがに気安く受諾できるものではなく、お断りの返事をしました。でもそのうち本当に、ここの翻訳会社から仕事を受注する日が来ても、私は驚かない。

 こういう経験をしたのは、どうやら私だけではないらしく、翻訳業界あるあるなのかな。

【トライアルに受かって仕事が来なかったときの話とトライアルに落ちて仕事が来たときの話】 : 言葉と文化、音楽を伝える技術翻訳者・音楽ライター、ヒロ ムラタのこれまでとこれから

 


 以下、余談。
 前述の経験をしたのは外資系翻訳会社だったのだけど、そういえば別の外資系で、「登録していないのに勝手に登録された」ということがあったっけ。面接に行ったものの、どうもその会社(というか担当者)の印象が悪く、あとは「契約書を送るだけ」という段階だったのだが、あまりにむかついたので契約書を送らなかったのだ。自分もかつて採用担当者だったから、「けしから~ん!」(←磯野波平風)と思うことが色々あってね。

 私は翻訳会社で勤務経験があり、元同僚があちこちの同業他社に転職している。私自身も転職したら、前の職場の元同僚が派遣社員として勤務していたり(彼女は留学のためすぐ辞めたが)、別の元同僚がフリーランス翻訳者になって応募してきたなんてこともあったり。

 この外資系翻訳会社にも元同僚が転職していて、連絡を取り合っていたのだけど、「契約書を送っていないそうだけど、在宅スタッフのリストにあなたの名前が載っているよ」と知らせてくれた。

 えええっ!? どういうこと!?

 驚きつつも、合点がいった。
 登録手続きが完了していないはずなのに、この会社の在宅スタッフ全員に宛てた一斉メールが、なぜか届いていたのだ。

 ちなみにアメリアで求人情報を見つけて応募したのだが、その後もずーっと何回も、アメリアだけでなく他の求人サイトでも、この会社の求人情報を見かけた。あの調子だと、恐らく数か月で100人は増えたんじゃなかろうか。前からの在宅スタッフも合計したら、200人くらいになるんじゃないか(ちなみに職種はチェッカー。そんなに短期で大量採用してどーするんだ?)。

 そんな感じなので、2年ほどの間に一度も仕事は打診されなかった。だったら、なんで勝手に私のことを登録したんだ??? ていうか、仕事につながらないメールなら、スパムメールと一緒だぞ。

 やがて担当者が代わり、後任者の挨拶が一斉メールで届いた。これ幸いと、この新しい担当者に連絡した。契約書を送ってないのに勝手に登録されていたこと、また、その割には2年間一度も仕事の打診がなかったこと、これを機に登録抹消したいこと。

 こうしてやっと、その会社とサヨナラできた。もう、無意味な一斉メールも来ない。やれやれ。