横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

ノルマンディーの旅 2 ルパンと文学の舞台

 前回(こちら)の続き。ノルマンディーではエトルタを拠点にして、バスやタクシーで周辺の街を訪れました(写真・情報は2002年のもの)。 

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 セーヌ渓谷
パリを流れるセーヌ河はノルマンディーまで続いて、この先大西洋に出る。ルパン物語の舞台は港町が多く、ルパンが船を所有していたのも納得。

 

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ジュミエージュ修道院
カリオストロ伯爵夫人』に出てくる

  

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ジュミエージュ郵便局のプラーク
ルブランが休暇を過ごした伯父の家

 

 ジュミエージュからルーアンへ移動。

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ルーアン ルブランの生家(2, rue Fontenelle)

 

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ルーアン ルブランが15年暮らした家のプラーク
( 4, rue du Baillage)

 

ルブランの住居について紹介(仏語)

Sur les pas des ecrivains : Maurice LEBLANC à Rouen, Étretat, Paris

 

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ルーアン

『奇巌城』でイジドール・ボートルレがアンブリュメジーに赴く際、ルーアンを通過した。停車時には降りて駅を歩き回った。

 

 ノルマンディーは、色々な小説の舞台でもあります。駆け足でしたが、バスで海沿いの街を巡りました。

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 フェカン ベネディクティン博物館
バスの乗り換え時間がなく見学できず。フェカンは、ジョルジュ・シムノンのメグレ警部シリーズ『怪盗レトン』の舞台でもある。

 

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ディエップ駅
『奇巌城』でイジドール・ボートルレがアンブリュメジーに赴く際、ディエップで下車した。観光パンフレットに載っていた旧駅舎はなく、改築されたもよう。

  

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ディエップ港で
シャーロック・ホームズ物語の「最後の事件」で、英国ニューヘイブンから仏ディエップに渡ったと書いてあるが、渡仏ルートには諸説ある。


オンフルールは、作曲家エリック・サティと詩人ボードレールゆかりの街。画家ブーダンやモネもよく滞在した。

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オンフルール エリック・サティの家

現在は博物館に

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 母のオーピック夫人が住み、ボードレールも会いに行った別荘(Maison Joujou)は現存しないとのこと。

La maison « Joujou » de Baudelaire

 ボードレールにとって、この別荘は避難所のような場所だった。
「オンフルールへ! 一刻も早く、これ以上落ち込んでしまわないうちに」
 と晩年、手記に書き付けた。(「鳩よ!ボードレール特集」1986年1月号より)

 

 

ボードレールつながりで:鏡のなかのボードレール - 横文字の島