「サンバ」Samba
監督:エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ
出演:オマール・シー、シャルロット・ゲーンズブール、タハール・ラヒム
2014年 フランス映画
「最強の二人」の監督と主演俳優が再びタッグを組んだ作品。オマール・シーの出ていた「最強の二人」と「うたかたの日々」が良かったので、本作も見てみようかなと思い、鑑賞。
逆境に負けないオマール・シーの明るさに対して、なぜヒロインがシャルロット・ゲーンズブール? 心の病気で休職中という設定で、そのはかなげな雰囲気から彼女に決まったのかな。たぶんそうなんだろうけど、2人の体格やエネルギーの差が大きくて、あんまり”お似合いのカップル”に見えないのだ。どちらもそれぞれピンチの状態のときに出会い、だからこそ惹かれ合うのだけど。それとも、でこぼこコンビの妙をとったのか。
主人公と友人になるウィルソン役のタハール・ラヒムが素晴らしい。高層ビルでゴンドラに乗って窓ふきの仕事をしながら、コールセンターのお姉さんたちの前で踊る場面が最高に楽しく、セクシー。この人、「サンタクロース」(記事はこちら)では気のいい兄ちゃんだったけど、色気がある。今後の活躍がとても楽しみな俳優さん。
国外退去しなければならない主人公に訪れたラストシーンについては、手放しで喜べない。ある種の棚ボタで訪れたチャンス。「最強の二人」の時のような爽快感はない。
これがハリウッド映画だったら、舞台が米国だったら、主人公を結婚させて、めでたしめでたしとなるんだろうな。でも、安易にそうならないところがフランス映画らしい。
オマール・シー出演作品