Eテレ「漫勉」の惣領冬美さんの回を視聴。
惣領冬美さんといえば、少女漫画の世界で長年活躍してきたが、ここ数年は青年誌にシフトし、歴史を題材にした大作『チェーザレ』を描いている。
ジャンルは違えど、繊細な線とタッチはそのまま。そしてアシスタントさんたちとのチームワークが秀逸。
なんとこの『チェーザレ』、イタリア語やフランス語に翻訳されているという。ふきだしも、横文字への翻訳を意識して、縦長ではなく丸い形になっている(いつ翻訳されることが決まったのか?)。フランス語は分かるが、イタリア語に翻訳というのは、逆輸入ではないか! そしてイタリア人の読者が嬉々として読んでいるという。
イタリアの人って、チェーザレ・ボルジア個人に限らず、ボルジア家のこととか、歴史でどう習っているんだろう? 面白い伝記があまり出ていないのだろうか?
ふと思い出したけど、私が読んだことのあるチェーザレ・ボルジアにまつわる本て、
・塩野七生さん(日本人)の『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』
・フランソワーズ・サガン(フランス人)の『ボルジア家の黄金の血』
・川原泉さん(日本人)の『バビロンまで何マイル?』
あっ、見事にイタリア人ではない作者ばっかりだわ!!
『チェーザレ』は未読なので「読みたいな~」と思ったら、まだ連載中とのこと。今からぼちぼち読み始めるか、あるいは完結してから一気に読むか(←たぶんこうしないと、途中で登場人物や人間関係を忘れてしまいそう……)。迷うなあ。
某『ガラスの仮面』作家さんみたいなのは困るので、どうか私が生きているうちに完成させてください。
惣領冬美さんのように、途中で青年誌へシフトする女性漫画家さん、結構いるような気がする。「女性だから」と少女漫画誌でデビューし、だけど恋愛ものはあまり興味がなく、後に青年誌へシフトした人。佐々木倫子さんなんかもそうじゃないかな。
最近は少年漫画誌でデビューする女性漫画家もいるけど、少女漫画デビュー初期の「ふわふわした恋愛もの」を描かされる時期を乗り越えないと、本来描きたい分野に進めないというのは、キツイだろうなあ。
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