フランス・ホームズ協会(Société Sherlock Holmes de France)が新たに"雑誌"をスタートした。会員向けの会報だと思うのだが、会員でなくとも公式サイトから購入できるので、彼らが自称するように”Magazine”(雑誌)と呼んでもさしつかえないだろう。ちなみに全文仏語である。
栄えある第1号は、日本から申し込むと1300円ぐらいだった(為替で変動する可能性あり)。Paypalって便利。
内容は、リニューアル前からの連載である、グラナダ版ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」の記事。この号では「ウィステリア荘」だった。また、タイミング的にBBC「シャーロック」シーズン4の開始前なので、その関連記事も載っている。
オリジナル記事として、コナン・ドイルがヴァイキングに仮装した写真について、ひげの形状から、何年頃に撮影したものか推理するものがあった。ページには、ひげの写真が数枚並び……(ちょっと面白い)。
ほかにも聖典に関した記事や研究書(英語)の紹介記事など。
目玉は、ホームズ・パスティーシュのレビューだろう。フランスも日本のように、英米のミステリがけっこう翻訳されていて、それはホームズ作品も同様。このたび、小説「Mycroft Holmes」がフランス語に翻訳された。
共著の作品で、作者の一人はカリーム・アブドゥル=ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar)。米国では元NBAのスター選手として知られる。フランスだと、スポーツの種目は違うけれど、ジネディーヌ・ジダンに匹敵する人物、と言えば人気やすごさが伝わるだろうか。一流のバスケットボール選手が引退後、作家に転身するとは! マルチタレントだなあ。
いずれ日本語でも読めるかな?(他力本願)
同じ英語の本でも、日本に入ってくる本と、フランスに入ってくる本は違う(マーケットも違う)のだけど、こうやってレビューを通じて本のことを知るのは楽しい。
フランス・ホームズ協会の発行した映画ガイド(記事)
同協会のクリスマスイベント(記事)