トーべ・ヤンソンの初の伝記映画「TOVE(原題)」が今年の秋、日本でも公開される。
主演女優アルマ・ポウスティは、トーべと同じくスウェーデン語系フィンランド人。映画はフィンランドで撮影されたが、言語はスウェーデン語だという。マイノリティー言語であるスウェーデン語で撮った映画でありながら、フィンランドで大ヒットとなり、アカデミー外国語映画賞にもノミネートされたという。
伝記映画といっても全生涯を追うのではなく、1940~1950年代の頃。若き画家だったトーべがムーミンを描き始め、恋人となる女性舞台演出家ヴィヴィカ・バンドレルと出会うあたりの時期だという。つまり、彼女のその後の人生の方向性を決める、重要な出来事が起きたあたりだ。
以前、酒井順子のエッセイ集『この年齢だった』で、古今東西の有名人女性の、人生の転機となった年齢に焦点を当てていたが、トーべ・ヤンソンを取り上げたら、はたして何歳だったのだろう? ムーミンを描き始めた頃か、女性の恋人と出会った時期か……。