横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

パリ『ルーヴルに陽は昇る』の舞台

 ルパンの舞台(こちらこちら)を巡った後は、パリでレオ・マレ『ルーヴルに陽は昇る』の舞台の一部を巡った(写真、情報は2002年のもの)。

 主人公は私立探偵ネストール・ビュルマ。フィアット・リュクス探偵事務所はプティ・シャン街にある。秘書のエレーヌ、ファルー警部、「クレピュスキュール」紙のコヴェ記者などが出てくる。

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  本作を含む<パリの秘密>シリーズは大体パリを舞台としており、地図を傍らに置きながら読むと、パリ散歩ができる。もちろん、今もこれを書きながら地図を見ている。

 引用部分はレオ・マレ『ルーヴルに陽は昇る』(早川ポケミス)を参照。カタカナ表記は原文ママ

 

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フォンテーヌ・デ・ジノサン
近くのレストラン<リシュ・ブウリシュ>で、ルールーが主人公をまいた。

彼はフォンテーヌ・デ・ジノサンのそばの<リシュ・ブウリシュ>で一人で牡蠣を食っていた。

 

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ヴァロワ街
ルールーの泊まっていたホテルがある。2002年にはホテルらしき建物はなし。

「ヴァロワ街ですって? ルイ・ルールーが毎年泊るのはそこじゃないの?」

 

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インターコンチネンタルホテル
ジュヌヴィエーヴ・ルヴァスールとその恋人の宿泊先トランゾセアン・ホテルか。カスティリオーネ通りにあり、ルーヴルに面している。執筆当時のホテル名は不明。2018年現在はウェスティン・ホテルに。

それから、カスチリオーネ街のトランゾセアン・ホテルに泊まったという。

 

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ドラぺ街とダニエル・カザノヴァ街の交差点
トランゾセアン・ホテルを出た主人公が何者かに尾行される。

ラ・ペー街とダニエル・カザノヴァ街の角で誰かが私のあとをつけて来るような気がした。

 

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ダニエル・カザノヴァ街とオペラ通りの交差点

奴は私にくっついて同じ横断歩道を通ってアヴニュ・ド・ロペラを横切った。

 

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プティシャン街
尾行の場面には名前が出てこないが、探偵事務所があるので通っている。

 

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パサージュ・ショワズール

私がショワズールのアーケード道路にさしかかったとき……

 

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ヴァンタドゥール街

……奴はヴァンタドゥール街の角にいた。

 

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プティシャン街とサンタンヌ街の交差点
主人公が探偵事務所の窓から、尾行者の姿を見る。

窓から最後にもう一度視線を投げると、奴さんが車道を横切りサン=タンヌ街の歩道の上で何か考え込んでいるように立ちどまるのが見えた。

 

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カルーゼル橋~ポンデザール

小綺麗な遊覧用のヨットはカルセル橋とポンデザールの歩行者用の橋のあいだでセーヌ河の黄ばんだ水の上に静かに流れていた。

 

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メジスリー河岸
小鳥屋がある。

「アドレスの一部だ。きっとメジスリー河岸だね」

 

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ヴァンドーム広場
ジュヌヴィエーヴ・ルヴァスールがモデルを務めていた店がある。

「こいつはジュヌヴィエーヴ・ルヴァスールというんだ。……ヴァンドーム広場の<ロルディ>のファッション・モデルをやっている」