映画「勝手にしやがれ」や「悲しみよこんにちは」の主演女優として知られる、米国の女優ジーン・セバーグ。元夫であるロマン・ガリの『夜明けの約束』を読んで、彼女の伝記も気になった次第。
米国人でありながらフランスの映画界で人気者になったこと、ロマン・ガリとはお互いに伴侶がいた頃に出会ったこと、<ブラック・パンサー>と関わったことからFBIに目をつけられ、謎めいた最期を迎えたこと。
女優としての成功と名声、有名人のパートナー(それも外交官にして作家という人物)と、人がうらやむものを手に入れながら、40歳の若さで不審死を遂げた。
ロマン・ガリの側から書いた記述と、ジーン・セバーグの側から書いた記述をすり合わせるように読んだが、彼女が精神バランスを崩した晩年の部分は読むのが苦しい。
勝手な想像だが、仏ドゴール大統領とも近しかったロマン・ガリと別れずに一緒にいれば、彼女は庇護下に置かれたんじゃなかろうか。彼女を亡くしたことから立ち直れなかったためだろうか、ジーンが亡くなった翌年、ロマン・ガリは命を絶った。
関連記事