横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

NHK「SONGS」にスティング登場

 NHKの音楽番組「SONGS」に、なんと、スティングが出演した。
(いいぞ、この調子でもっと洋楽のアーティストを呼んでくれ!)

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 13年ぶりにロック・アルバムを発表したということで、出演したもよう。曲目は「見つめていたい」「孤独のメッセージ」「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」そして新曲の「アイ・キャント・ストップ・シンキング・アバウト・ユー」を演奏した。観客が日本人ばかりなので、東京で収録したようなんだけど、会場はどこだろう。いつ、観覧の募集かけていたのか。いいなー。

 4曲だけだが、御年65歳とは思えない、エネルギッシュなステージだった。ジャズと違って、ロックの歌い方って、シャウトしたり、体力がいるよね。

 私は時々、「もう何年か早く生まれたかった」と思うことがある。1980年代に洋楽を聴き始めてポリスを知ったのだけど、その頃にはポリスは活動停止(後に再結成したが)。今60代くらいのミュージシャンには、そういう人が多い。ポリスは、「もう何年か早く生まれたかった」と思わせるバンドの一つだ。

 

 なので、私はソロになってからのスティングしか知らない。途中、彼の曲は「ずいぶんジャズ寄りになったなー」と思っていたが、やがて自分もジャズを聴くようになると、すんなり聴けるようになった。自分が大人になって感じ方が変わったものはもう一つ。「見つめていたい」は歌詞が英日両方で字幕が出ていたんだけど、10代のころは英語がよく分からず「きれいなラブソング」と思っていて。今歌詞を見ると、「You belong to me」とか、強力だよね。”ストーカーソング”と呼ばれる理由が分かった……。

 ロックから離れた13年間は、番組中のインタビューでは語られなかったが、クラシックの方で活動していたらしい。それと、ミュージカルも作曲していたよね。「The Last Ship」という作品で、故郷の英国ニューキャッスルがモデルの、造船の街が舞台となっている。昔、Eテレで放送された「TED」にスティングが出演したことがあり、舞台の上で生演奏をしていたっけ。これまたインタビューでも、字幕でも、まったくふれられておらず。やっぱり、興行的に失敗したからだろーか。

 新曲を紹介する映像がちらっと流れたけど、昨年11月、パリのバタクラン劇場のステージではないか! 確か、パリでのテロから一年後、営業再開にあたってスティングが出演したというニュースを見た。ああ、インタビューで出なかったのかな……。それとも、たくさん話したけれど、時間の都合でカットされちゃったのかな。

 NHKってば、時々、1980年代の洋楽を特集したり(MCは高島政宏さん)、何かの時にニッケルバックが出演して「How you remind me」を演奏したり、いい音楽番組を放送するよね。