横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

聖人(セイント)サイモン・テンプラー

 古典と言われるミステリを再読中なのだが、こちらはレスリー・チャータリス原作の、聖人(セイント)ことサイモン・テンプラーのシリーズ。昔、テレビドラマのシリーズが放送されたっけ。「007」のロジャー・ムーアも演じたことがある。いちばん新しいものだと、ヴァル・キルマーの映画「セイント」だろうか。トレードマークは、頭の後ろに聖人よろしく光輪のついたイラスト。

 原作に話を戻すと。英語では短編と長編が多数出ているが、和訳はあまり出ていなくてちょっと寂しい。しかし、なぜか児童書が出ていてびっくり。

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 この2冊は、タイトルも違うし、一方は大人向け、一方は児童書。装丁、雰囲気もまるで違うけど、実は同じ原作(Saint in New York)なのだ!!

 児童書の方は、かなり劇画チック。表紙だけでなく、中にも漫画のページが多く、子供にはわかりにくそうな場面を漫画で説明している。そこは親切なのだが……。

 ストーリーをざっくり説明すると、ニューヨークを舞台にしていて、主人公がギャング団に乗り込んで、ドンパチやる話。合間に誘拐された子供もセイントは助け出す。美女に弱いセイントは、ギャング団の謎めいた美女とも関わる。かなり大人向けの内容。これを児童書として出して良いのだろうか? 出版社も思い切ったことをするなあ。

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