横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

それからどうなるの

 トーベ・ヤンソンの伝記を読んでいたら、見覚えのある絵本の写真が。子供の頃に読んだ「それからどうなるの」である。うわー懐かしい! と思ったのと同時に、これはまだ実家に残っているだろうかと気になった。先日、帰省した時に探してみたら、あった! 大量のほこりをかぶっていたけど……。

 

 書評を探すと、皆さん「良い子」のようで、切り刻んでいないんですね……。ワタシのように、次のページへ続くと分かり、すぐにハサミを出しちゃったりはしなかったんですね……。子供だったのに、皆さん誘惑に負けないで偉いですね……。

 

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 大人になった今、改めて見てみると、なかなか大胆な絵本だなあ。アニメでおなじみのムーミンが、アニメとは違うテイストで登場して(というか、こっちが本家本元なのだが)、当時、違和感を覚えた覚えがある。絵本なのに、黒っぽいページやガフサのせいでどこか怖くて。田舎育ちの、昭和の小学生には北欧テイストの魅力はまだ理解できなかったし。

 

 ムーミン作品全体にも言えることだけど、子供仕様じゃないよね。大人が読んでも鑑賞に耐えうる作品って、しかも普遍性があるって、本当にすごいことだな。

 

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