横文字の島

Ile de l'alphabet ~ ある翻訳者の備忘録

トーベ・ヤンソン展(新潟)

 8月9日の誕生日に合わせて、トーベ・ヤンソンの記事を書きました。

 生誕100年を迎えた昨年から、伝記が出たり、映画が公開されたり、トーベ・ヤンソン・ブームが起きています。ムーミンのアニメを見た世代である私もご多分にもれず、ブームにどっぷり浸っています。

 今年の4月に、はるばる新潟まで行ってトーベ・ヤンソン展を見てきました。
うっかりして、昨年秋に関東でやってたのを見逃してしまい、その次に近いのが新潟だったのです。

 

 

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 昔、ムーミンのアニメを見た人には「ムーミンの作者」のイメージしかなかったと思いますが、伝記を読んだら、その多彩な活躍ぶりに驚きました。画家、小説家、絵本作家としてもたくさん作品を生み出していますが、何よりも彼女の生き方がエネルギッシュなのです。

 私があれこれ書くより、公式サイトに詳しく載っているので、興味のある方はそちらをご覧ください。

トーベ・ヤンソンについて - ムーミン公式サイト


 以下、展覧会の感想。

 事前に伝記や絵本を読んでいたので、「この絵は見た覚えがある」という作品が多かったです。とはいえ、やはり実物を見ると迫力があります。だいたいが時系列に沿って展示されていて、油絵は若い頃に描いていたものや、年をとってから描いたものなど。トールキンの小説の挿絵や、ムーミン人形の展示も。写真などを見ると、独立心の強い人だったことがうかがえます。

 ムーミンのファンにとっては、やはり絵本の原画。フィンランドまで行かなくとも、日本でこれを見られるとは、なんたる幸せ。平日の午前中というのもあって、あまり会場が混んでいないのを幸いと、間近でじっくり、ゆっくり眺めました。

 新聞に連載されたムーミン漫画の原画も展示されていました。英語だと読めてしまうので、これまた長い時間、張りついて見てしまった。鉛筆の下書きとか、制作過程が見られて面白い。

 いつも美術展は手荷物を預けて手ぶらで観賞するのですが、今回ばかりは後悔しました。トーベ・ヤンソンが夏を過ごしたクルーヴ島(ハル)の家が再現されていたのです。しかも、写真撮影OK。ケータイもタブレットも、コインロッカーの中だよ……。

 島に家を建てるというのがカッコいい。自然の厳しさもあるけれど、そういう場所で毎年過ごすことを選んだ、そんな生き様がカッコいい。パートナーと一緒だったけど、それだけ孤独を愛したということでしょうか。「ムーミン」で成功した後は、色々大変な目にもあったそうなので、(私の想像では)厭世的にもなったのもあるのか……。

 夏の家を再現、展示してあるということは、作品だけでなく彼女の生き様も紹介する意図なのでしょうが、後半生のパートナーが女性であることは、どこにも書かれていなかったです。作品の内容とは関係ないからでしょうか。

 展覧会は9月まで、大阪のあべのハルカス美術館で開催中です。

 トーベ・ヤンソンについては、本の感想なども日を改めて書く予定です。

 

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